ランニングやマラソンは誰でも出来るスポーツです。
「もう60歳だから今から始めても遅いかも・・・」と悩んでいる方。
いえ、そんなことはありません。
60歳からでもランニングは可能です。
きちんとトレーニングさえ積めば、フルマラソンの完走も可能です。
本記事では
- 60代フルマラソンの男女別平均タイム
- 60代ハーフマラソンの男女別平均タイム
- 60代マラソン初心者の目標タイムはどれくらい?
- 60代でフルマラソンを完走するためのトレーニングは?
について解説していきます。
60代のフルマラソン平均タイム
いずれフルマラソンを走りたいと思っていても一体どうやればいいのか、どのくらいのペースで走ったらいいのか、初心者にはわからないことだらけですよね。
目標タイムの設定や練習方法を考える前に、平均タイムを知っておくことが重要です。
ここでは、60代のフルマラソン平均タイムについて紹介します。
60代男性のフルマラソンの平均タイム
ランニング情報サイト「runnal」によると、2019年の男性の平均タイムは4時間36分39秒でした。
参照:フルマラソンの平均タイムは?初心者の目標完走時間の目安は? – RUNNAL[ランナル]
これは全世代の平均値です。
2018年東京マラソンの記録から算出した60代男性の平均タイムは、60代前半で4時間55分、60代後半では5時間5分という結果でした。
ここから、60代男性のフルマラソン平均タイムは5時間00分台であることがわかります。
1km7分で走れば4時間55分22秒、1km7分10秒で走れば5:02:24になります。
上位の方は3時間台前半で走る方もいらっしゃいます。
まだまだ60代も強者揃いですね。
60代女性のフルマラソンの平均タイム
ランニング情報サイト「runnal」によると、2019年の男性の平均タイムは5時間7分55秒でした。
参照:フルマラソンの平均タイムは?初心者の目標完走時間の目安は? – RUNNAL[ランナル]
これは全世代の平均値です。
2018年東京マラソンの記録から算出した60代女性の平均タイムは、60代前半で5時間16分、60代後半では5時間22分という結果でした。
ここから、60代男性のフルマラソン平均タイムは5時間19分台であることがわかります。
1km7分30秒で走れば5時間16分27秒、1km7分35秒で走れば5:19:58秒になります。
女性と男性では約20分の開きがありますね。。
しかし、60代女性でもフルマラソンを3時間台で走る強者もいらっしゃいます。
60代のハーフマラソン平均タイム
ハーフマラソンとは、文字通りフルマラソンの半分の距離を走るマラソンです。
フルマラソンに比べて距離が短いので、初心者には挑戦しやすい種目です。
ここでは60代男女別のハーフマラソン平均タイムについて調べてみました。
60代男性のハーフマラソンの平均タイム
一般財団法人「アールビーズスポーツ財団」によると、2018年1月から12月に行われた日本陸連公認コースを使用するハーフマラソン大会の平均タイムは男性が1時間56分42秒でした。
これは全世代の平均です。
2023年4月に行われたなにわ淀川マラソン・ハーフの部の大会結果から算出した平均タイムは、60歳男性が2時間11分28秒でした。
他の大会の結果を調べてみても2時間10分台前後であることがわかりました。
1km6分30秒で走れば2時間10分0秒になります。
60代女性のハーフマラソンの平均タイム
一般財団法人「アールビーズスポーツ財団」によると、2018年1月から12月に行われた日本陸連公認コースを使用するハーフマラソン大会の平均タイムは男性が1時間56分42秒でした。
これは全世代の平均です。
2023年10月のなにわ淀川マラソン・ハーフの部の大会結果から算出した60代女性の平均タイムは2時間25分24秒でした。
女性は参加者が少ないので、別の大会も調べました。
2022年10月のロケットマラソン大阪大会・ハーフの部の大会結果から算出した60代女性の平均タイムは2時間22分46秒でした。
これらの結果から、60代女性のハーフマラソンの平均タイムは2時間20分台ということがわかります。
1km6分35秒で走れば2時間18分53秒、1km6分40秒で走れば2:20:39秒になります。
60代マラソン初心者の目標タイムはどのくらい?
フルマラソンに挑戦したい人は、まず目標タイムを設定することをおすすめします。
目標を明確にすることでトレーニングの計画が立てやすくなり、モチベーションアップにもつながります。
60代マラソン初心者のフルマラソンの目標タイム
では、60代初心者がフルマラソンを走る際の目標タイムの設定はどうすればいいのでしょうか。
フルマラソンでは大会ごとに制限時間が定められています。(制限時間のない大会もあります。)
完走を目指すなら制限時間内に走り切らないといけないので、制限時間内でのゴールを目指しましょう。
フルマラソンでは制限時間を6時間から7時間に設定している大会が多いです。
60代のフルマラソン平均タイムが男性・女性とも5時間台なのて、制限時間6時間でのゴールを目指してみましょう。
ペース/km | 10km | ハーフ | 30km | フル |
8分25秒 | 1:24:10 | 2:57:34 | 4:12:30 | 5:55:08 |
8分30秒 | 1:25:00 | 2:59:20 | 4:15:00 | 5:58:39 |
上の表のように、大体1km8分30秒位で走れば、6時間切りは可能です。
しかし、スタート直後の混雑や給水給食・トイレなどを考慮したロスタイムを45分と考えると、残された時間は5時間15分となります。
ペース/km | 10km | ハーフ | 30km | フル |
7分25秒 | 1:14:10 | 2:36:28 | 3:42:30 | 5:12:56 |
7分30秒 | 1:15:00 | 2:38:13 | 3:45:00 | 5:16:27 |
つまり、フルマラソンを6時間以内でゴールするには、1kmを7分半前後のペースで走ることが必要となります。
60代初心者でも練習すれば十分可能なペースです。
また、体力に自信のある人なら5時間以内を目標にしてみるのもいいでしょう。
5時間以内を目指す場合、ロスタイム30分と想定すれば4時間半で走る必要があります。
1km6分半のペースで走ればタイムは4時間34秒16分となります。
60代マラソン初心者のハーフマラソンの目標タイム
フルマラソンを走る前に、一度は走っておいて欲しいのがハーフマラソン。
ハーフマラソンはフルマラソンの半分の距離(21.0975km)を走ります。
ハーフマラソンの制限時間は2時間半から3時間の大会が多いです。
制限時間を2時間半と設定し、2時間半以内でのゴールを目指しましょう。
ペース/km | 5km | 10km | 15km | ハーフ |
6分50秒 | 0:34:10 | 1.08:20 | 1:42:30 | 2:24:10 |
7分 | 0:35:00 | 1:10:40 | 1:45:00 | 2:27:41 |
上の表のように、大体1km7分程度で走れば、2時間半切りは可能です。
しかし、フルマラソン同様にロスタイムを15分と仮定すれば、残り時間は2時間15分となります。
ペース/km | 5km | 10km | 15km | ハーフ |
6分25秒 | 0:32:05 | 1:04:10 | 1:36:15 | 2:15:22 |
6分30秒 | 0:32:30 | 1:05:00 | 1:37:30 | 2:17:08 |
つまり、ハーフマラソンを2時間半以内でゴールするためには、1kmを6分半以内で走ることが必要となります。
初心者にはちょっとハードルが高いかもしれませんが、不可能なペースではありません。
ハーフマラソンはフルマラソンに比べて距離が短いため、フルマラソンより速いペースで走ることが出来るからです。
自信がないという方は制限時間3時間の大会を選んでみましょう。
制限時間3時間の場合、ロスタイムを15分と仮定すれば残り時間は2時間45分です。
1km7分半で走れば、タイムは2時間38分13秒になります。
60代でマラソンを完走あるいは目標達成するためのトレーニング・練習
では、いよいよマラソンを完走するためのトレーニング・練習方法について紹介していきましょう。
目標達成するためには、焦らずコツコツと練習に取り組むことが重要です。
それを心がければ、60代初心者でもマラソンの完走は可能です。
トレーニング・練習のポイント
「さぁ、練習開始だ」といきなり走り出すのは危険です。
走り慣れていない人がランニングから始めてしまうと、すぐツラくなって挫折してしまいますし、怪我のリスクも高まります。
まずは土台作りからはじめましょう。
- ウォーキング
まずはウォーキングから始めます。
運動習慣をつけるのが目的となります。
最初は週1回・15分程度から始め、徐々に回数や時間を増やしていきます。
「週3回・30分のウォーキング」が続けられるようになれば次のステップです。
- ランニング
週3回・30分のウォーキングが続けられるようになったら、徐々にランニングを取り入れていきます。
最初はウォーキングとランニングを交互に行い、徐々にランニングの割合を増やしていきます。
ランニングのペースはジョギング程度(走りながら話が出来るペース)で構いません。
60分もしくは10km続けて走れるようになれば次のステップです。
- 実践練習
60分続けて走れるようになったら、徐々にマラソンに向けてのトレーニングに移行します。
ゆっくり長い距離を走る「LSD」やマラソンペースで走る「ペース走」などを行い、持久力や心肺機能を鍛えましょう。
自信がつけば、ハーフマラソンに挑戦してみるのもおすすめです。
- 30km走る
大会1か月前くらいに30km走を行います。
ペースはマラソンペースより15秒くらい遅いペースで、しんどいと感じたら途中で歩いても構いません。
ただ、30km走は運動負荷の高いトレーニングとなります。
初心者レベルでは3時間を超える長い時間となりますので、3時間走でも構いません。
- トレーニング・練習の注意点
前章ではマラソンを完走するためのトレーニングについて紹介してきました。
初心者にとっては慣れないことも多く、壁を感じたり挫折しそうになる方も出てくるかも しれません。
ここでは、トレーニングや練習の注意点を解説していきます。
- ストレッチを行う
練習の前後には必ずストレッチを行いましょう。
特に練習後のストレッチを怠ると筋肉が硬くなって血行も滞り、疲労が残りやすくなってしまいます。 - 補強トレーニングを行う
ランニングだけではなく、筋力トレーニングも行いましょう。
日常生活でのケガ予防にもなり、一石二鳥です。
おすすめの筋力トレーニング
- スクワット
- プランク
- 背筋
無理のない範囲で行ってください。
- 休養日を儲ける
週に一度は練習を必ず休んでください。
大会が近づくと焦って練習量を増やしがちですが、疲労がたまってケガをしては元の木阿弥です。
「休養もトレーニングのうち」と割り切りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では60代のマラソン平均タイム・目標タイム・目標達成のための練習方法や注意点について紹介してきました。
60代の初心者でもマラソンを走ることは可能だと言うことがおわかりいただけたかと思います。
しかし、42.195kmは長い道のりです。
途中で何度も苦しくなって「もうやめたい」と思うかもしれません。
しかし、ゴールした時の達成感は何事にも変えがたいものがあります。
ぜひ、マラソンに挑戦していつもとは違う景色を見てみませんか?